一般社団法人羽生青年会議所 2026年度 理事長所信
はじめに
青年会議所の存在意義は何でしょうか。私たちは、単なる奉仕団体でも行政の補完や他団体の代替でもありません。青年会議所は、「明るい豊かな社会」の実現を目指し、地域の未来を切り拓く変革者であり、次代を担うリーダーを育成する人財育成機関です。戦後間もない混乱の時代、青年会議所運動は「若者が先頭に立ち、地域の未来を変える」という強い使命感のもとに始まりました。歴史を振り返れば、まさに青年たちの勇気ある行動が、時代を動かし、地域を豊かにしてきました。私たちはこの精神をこれからも受け継いでいかなければなりません。近年現代社会は大きく変化しました。人口減少、経済停滞、若者の流出、地域コミュニティの希薄化、私たちが住む地域も例外ではありません。これらの課題は行政だけでは解決できません。そして、現状を打破する新しい発想や行動力を持つ世代は、私たち青年しかいないのです。青年会議所には、多くの事業が存在します。もちろん、それぞれの事業に意義があります。しかし、私たちが地域に真の変化を起こすには、あらゆる課題に広く浅く手を出すのではなく、一つの挑戦に資源と情熱を集中させるべきです。歴史を動かしてきたのは、いつも「一点に全てを賭けた人々」です。明治維新の志士たちも、戦後の復興を支えた先人たちも、一つの志にすべてを注ぎました。戦略論でも同じです。ランチェスター戦略が示すように、弱者が強者に勝つ方法は「局地戦」、つまり一点集中です。私たちは行政や企業のように豊富な資源を持っているわけではありません。だからこそ、「一点突破」こそが地域を動かす唯一の方法なのです。たったひとつの強烈な挑戦が、人々の心を動かし、地域全体に波紋を広げる。私はこの可能性を信じています。そして、その挑戦に全力を注ぐことが、私たち青年会議所の運動論の核心です。
地域ブランドの確立
青年会議所は、地域の未来を担う存在です。しかし、時代は大きく変化しており、これまで通りのやり方では地域に必要とされ続けることはできません。だからこそ、今こそ「JC ブランドの確立」が求められます。ただの認知度ではなく、「JC がいるからこの街は前に進む」と実感される存在となること。それこそが本当の意味での“ブランド”です。そのためには、既存の枠にとらわれず、目的に真っすぐ向き合った新たな事業が必要です。SNS や他団体との連携、若者と共に創る仕掛けなど、柔軟で挑戦的な活動によって、私たち自身が変革の先頭に立たなければなりません。ブランドは、行動と成果の積み重ねでしか築けません。
・地域に根差し未来をつなぐ JC フェスティバル
私たち青年会議所の使命は、まちの未来を本気で考え、行動することにあります。地域の魅力を再発見し、次代へとつないでいくためには、地域の人々と共に創る事業の力が不可欠です。今、求められているのは「やらなくてはいけない」事業ではなく、地域に本当に必要とされる事業です。子どもたちが笑顔になり、大人たちが地域に誇りを持ち、世代を超えて人と人がつながる場。私たちは、そんな未来志向の事業を自らの手で創り上げていきます。既存の枠にとらわれず、柔軟な発想と果敢な挑戦で、青年会議所ならではの価値を地域に示す。それが、JC ブランドの確立であり、地域の未来への投資です。地域とともに、心を動かす一歩を。私たちはその先頭に立ちます。
・次世代を担う子供たちへ
私たちのまちの未来を創るのは、今を生きる子どもたちです。青少年育成事業は、彼らが社会の一員として自立し、豊かな感性と確かな価値観を育むための土台づくりです。スマートフォンの画面では得られない、生の体験。挑戦と失敗、仲間との衝突と和解。そうした機会を意図的に創出し、大人が一歩引いたところで彼らを支える。それが、私たち青年会議所の使命です。与えるのではなく、引き出す。教えるのではなく、気づかせる。青少年育成とは、彼らが自らの意志で未来を切り拓く力を得るプロセスに、我々が伴走することに他なりません。地域が一丸となり、子どもたちに「生きた学び」を届けること。これは単なる事業ではなく、まちの文化として根づかせていくべき営みです。未来に責任を持つ大人として、私たちは今、何をすべきか。その答えのひとつが、青少年育成に本気で取り組むことだと信じています。
人財ブランドの確立
私たち青年会議所の最大の資産は、「人」である。まちを動かし、未来を描き、変化を起こすのは、どこまでも“ひと”である。しかし、ただ人が集まっているだけでは、何も始まらない。私たちは、一人ひとりの個性や情熱を育み、地域にとって“なくてはならない存在”としての価値。すなわち「人財ブランド」を確立していかねばならない。ブランドとは、単なる肩書きや実績ではない。“まちに必要とされる存在”であること。それが、青年会議所が目指すべき人財の姿です。誰かの背中を押すことができる人。社会の課題に向き合い、挑み続ける覚悟を持つ人。その連鎖が、やがて地域の未来をつくる力となる。そして、ブランドが確立されることで、多くの志ある仲間が自然と集い、組織は大きく、強く成長していく。人財ブランドは単なる個の輝きに留まらず、組織全体の魅力を高め、次の世代へと受け継がれていく確かな基盤となるのだ。組織が変わるとき、人が育つ。人が輝くとき、地域が動く。青年会議所というフィールドは、人財のブランドを築く最高の舞台です。本年度、私たちは「人財ブランド」をキーワードに、自己の成長と他者への影響力を両立する人材育成に力を注ぎ、そしてこのまちの未来に確かな軌跡を刻んでいきます。
組織ブランドの確立
青年会議所は、単なる団体ではなく、志高き若者たちが集い、互いに切磋琢磨しながら未来を切り拓く「ブランド」を築く場所であります。私たちの組織ブランドとは、固定された伝統や形だけに依存するものではなく、時代の変化に柔軟に対応し、新しい価値を生み出し続ける生きた存在です。青年会議所の本質は、型にはまることのない自由な発想と、常に高い志を持つ人々を支援することにあります。挑戦を恐れず、新しい視点で地域社会の課題に取り組むことで、社会に新たな光を灯す原動力となるのです。私たちは、志を共にする仲間の成長を全力で支え、個々の力を最大限に引き出しながら、組織としての強固なブランドを築き上げていきます。このブランドは、地域から信頼され、期待される存在であり続けることを意味し、それがやがて次代を担うリーダーの輩出へとつながります。変わりゆく社会の中で、私たちは常に「挑戦」と「革新」の精神を忘れず、固定概念に縛られない柔軟な思考で未来を見据えます。そして、志を持つすべての人がここで輝き、共に歩むことができる組織ブランドを確立することが、私たちの使命であります
おわりに
私たちは、「一点突破」の信念のもと、地域・人財・組織という三つの力を結集し、唯一無二の JC ブランドを確立してまいります。このブランドは、地域に根ざし、人を育み、組織としての誇りを未来へとつなぐ象徴であり、青年会議所の使命そのものです。その JC ブランドを体現する存在として、私たちは地域の先頭に立ち、課題に挑み、変革を恐れず進み続けます。そして何より、この活動を通じて、地域を担う多くのリーダーを輩出し続けることこそが、私たちの最大の社会的価値であると確信しています。今を生きる私たちが果たすべき責任は、次代を担う人財の可能性を広げ、その背中で未来を語ること。変化を恐れず異なる挑戦し続ける仲間とともに、地域に必要とされる存在であり続けること。すべては、未来を信じる“志”のために。そして、私たち自身が JC ブランドの体現者として、その誇りを胸に歩み続けてまいります。
